【Column】政府主導の企業による生物多様性保全「OECM」認定。業界・現場との格差をどこまで埋められるか ~5月22日は生物多様性の日~

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これまでの協議会や公式のセミナーなどでも、「生物多様性と産業」との関りについてその重要性も解いてきましたが、生物多様性と産業との関りはなかなか結び付きにくく、日本国内ではまさにこれからのトピックスです。化粧品分野では特に、かなり遠いイメージを持たれるのが現状でしょう。この政府主導の新しい取り組み「CECM」が、どこまで浸透し業界また現場に意識をもたらすかがカギだと考えます。

この認定は、2030年までに海と陸のそれぞれ30%の生物多様性を保全するグローバルでのアライアンスが発足し、日本の名だたる企業も参加しているのですが、その達成のために、単に国の保護区ではなく企業が管理している緑地や農地などまでに広げようとするもので、クレジット制度などもあります。温室効果ガス排出権取引などでもそうですが、こういった分野までにくるとかなりハイレベルになり、現状は到底現場が追い付かないというのは、これまでもいろいろな場面で述べてきました。
そもそも、2030年までにそれぞれ30%の生物多様性を保全するという目標自体、かなり雲の上な目標であり、さらにこういったクレジット制度が始まると“大企業のもの”というイメージがつきやすく、なおのこと”他人事”が増長されます。

まずいえることは、企業またはブランドが生物多様性に配慮した生産活動を行っているかを見直し、生物多様性に配慮したサプライチェーンの確保を行うことが先決です。原料調達の部分だけではなく、いわゆるプラスチック問題も生物多様性と深く関係しています。プラスチック問題というのが出てくると、(とても対応しやすいカテゴリなので)それだけを対応しがちですが、もちろんそれも大切ではありますが、サプライチェーンへの配慮も是非取り組んでいただきたい要素です。

5月22日は、国際生物多様性の日です。例年以上に、今年は『生物多様性の年』といわれるほどですから、この日に注目が高まります。ぜひ企業・ブランドのサプライチェーンを見直していきましょう!